5 歳、避妊手術済みのメス、室内飼育の長毛種の猫
肝機能障害
猫の胆管炎は、胆管のみならず、場合によってはその周辺の肝組織も影響を受ける炎症性肝疾患です。1,2 世界小動物獣医師会(WSAVA)の肝臓標準化グループでは、猫の胆管炎を好中球性、リンパ球性、肝吸虫感染による慢性の 3 種類に分類しています。1
好中球性およびリンパ球性胆管炎の猫では、一般的に、食欲不振(ただしリンパ急性胆管炎の猫では代わりに多食症になることもある)、体重減少、嗜眠、嘔吐、下痢という類似した徴候が見られます。脱水症状や黄疸を起こすことがあります。通常、好中球性胆管炎は急性であり、リンパ球性胆管炎の発症が数週間から数ヵ月かかるのに比べ、1~2 週間で発症します。肝吸虫による慢性胆管炎は、熱帯地域や亜熱帯地域で見られ、その多くは無症状です。1
「胆管炎の猫はほとんどが、十分な量を自力では食べられません。そのため、猫の健康状態を安定させるには、栄養チューブの使用が最良の選択肢になります。この方法を怖いと思われるかもしれませんが、食道瘻チューブの留置は簡単な処置で、通常の猫なら十分に耐えられるものです。猫ちゃんが帰宅できる状態になったら、食餌の準備方法、栄養チューブを使用した給餌方法、栄養チューブの手入れ方法をお教えします。やり方は簡単です。安心して猫ちゃんをご家庭に連れて帰っていただけると思いますよ」