12 歳、去勢手術済みのオス、ラブラドールレトリーバー
高齢ペットの健康な認知機能
脳内で起こる加齢性の変化は犬の認知低下につながる可能性があり、人の加齢に伴う認知低下と類似しています。臨床的な徴候には、記憶力、注意力、訓練可能性の問題に加え、見当識障害、睡眠/覚醒のサイクルの変化、社会的交流の低下も含まれることがあります。加齢に伴う認知低下の程度は、「通常の加齢」と見なされる、ごく少数のわずかな徴候を伴う軽度(早期)障害から、より重篤な徴候が見られる、人間のアルツハイマー病に類似した認知機能不全症候群(CDS)にまで及びます。 軽度の障害は、6 歳の犬でも報告されています。一般的に、加齢性認知低下はゆっくりと進行しますが、進行が速いかどうか、どの程度の速さで進行するかは、個々の犬によって異なります。軽度の加齢に伴う認知低下は、これに気づくことが重要です。というのも、目的に合わせた栄養などの管理アプローチにより、進行を遅らせ、徴候に対処できる場合があるからです。
栄養が、脳の老化を遅らせる可能性があります。
「ペットが高齢化してくると、[犬の名前]ちゃんの脳の健康をチェックすることが重要になります。加齢に伴う認知低下の徴候が最初は非常に軽度でも、通常は進行します。6 ヵ月ごとに DISHAA 評価フォームを記入すると、認知低下の徴候を検知するのに役立ちます。軽度の徴候を検知すれば、早期に栄養介入して、ペットの脳の老化を遅らせることができる場合があります。」
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