演習シナリオ

肥満体の短毛種で室内飼いの成猫

ジェンマの紹介

3 歳、避妊手術済みのメス、室内飼い、短毛種  

  • ジェンマは、年 1 回の身体検査とワクチン接種のために来院しています。
  • 飼い主の報告によると、ジェンマはウェットフードと市販ドライフードを両方食べています。ジェンマは、1 日に 2 回缶詰のフードを食べ、粒状のフードは自由に食べられるようになっています。飼い主は、この方法がジェンマの水分を補給するとともに、1 日を通して少量ずつ頻繁に食べられるという猫の通常の食餌習慣に沿ったものだと考えています。
  • 9 段階のボディコンディションスコアが 8~9(8-9/9)の室内飼い猫であるジェンマは太り過ぎです。しかし、飼い主は、ジェンマが単に「骨太」なだけだと信じています。

ペットフードを選択する

ウェットキャットフードかドライキャットフードかの選択

猫の食餌には、味の違いを含め、多くの選択肢があります。さらに、ウェットフード、ドライフード、またはその両方の組み合わせを選択することもできます。 

キャットフードは、猫のライフステージや特別なニーズに応える、完全でバランスのとれたものでなければなりません。ウェットフードかドライフードかの選択は、最終的には猫または飼い主の好みによって決まります。一方の形状が他方よりも栄養的に優れているということはありません。この 2 つの選択肢にはそれぞれ独自のメリットがあります。

bowl of dry food and bowl of wet food

キーメッセージ


  • ウェットキャットフードを与えるメリット: 
    • 通常は少量ずつ(缶またはパウチ)包装されているため、さまざまな味のものを簡単に与えることができます。猫によっては、少量ずつの包装は給餌量のコントロールにも役立つことがあります。 
    • 総水分摂取量の増加に役立ちます。これは、下部尿路疾患の猫、一部のシニア猫、便秘になりやすい猫にとって有益となる可能性があります。 
    • 咀嚼しやすいため、高齢猫や歯を失った猫にとって有益となる可能性があります。 
  • ドライキャットフードを与えるメリット: 
    • 利便性が高い - 水分含有率が低いため、1 日を通して猫が少しずつ食べられるように、ドライフードを放置しておくことができます(特に暑い時に劣化するリスクが低い)。猫には 1 日の給餌量を与えるのが理想的ですが、自由に食べられるような給餌方法にする場合は、体型をチェックして、猫が過体重にならないようにするとよいでしょう。 
    • カリカリとした粒状のフードは、猫の歯への歯石や歯垢の蓄積を軽減するのに役立ちます。 
    • 価格 - 通常、ドライフードは、何回も給餌できる大きなサイズの袋で販売されており、賞味期限が長くなっています。そのため、コスト効率に優れています。 
  • ウェットキャットフードとドライキャットフードの両方を与えるメリット: 
    • 1 回の給餌にウェットフードとドライフードを混ぜて与えたり、給餌ごとに別々に与えたりすると、食餌のバラエティが広がります(猫は新しもの好きであるため、新しいものを与えると喜びます)。    
    • 猫が十分な量の水分を補給できるだけでなく、歯に対するドライフードのメリットも活かすことができます。 
    • 将来、健康問題のためにどちらかのフードによる給餌が必要になった場合に備えて、猫をさまざまな形状のフードに慣れさせることができます。 
会話の手始めの背景画像

「フードが完全でバランスのとれたものであり、ペットのニーズを満たすことができる限り、市販のウェットフード、ドライフードのどちらが栄養面で優れているということはありません。それぞれ固有メリットがあります。猫ちゃんがウェットフードかドライフードかどちらかを好む場合もあれば、組み合わせることを好む場合もあります。」

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