演習シナリオ
キティの紹介
生後 3 ヵ月、避妊手術済みのメス、雑種の仔猫
- キティは、身体検査とワクチン接種のために来院しています。
- 地域の動物シェルターによって救出された後、今の飼い主に引き取られる約 3 週間前に避妊手術を受けました。
- 現在、飼い主は、缶詰の仔猫用フードを与えてきますが、成長期のキティに最も適した給餌方法を知りたいと思っています。
仔猫
仔猫の食餌
成長期の仔猫は、成猫に比べて多くのカロリー（エネルギー）を必要とします。生後 6 ヵ月までの間、仔猫が必要とする体重単位あたりのカロリー量は、成猫の 2 倍にもなります。6 ヵ月を過ぎると、仔猫のエネルギー必要量は減っていきます。
栄養は、 仔猫が正常に成長し、やせ型の健康的な体型を維持できるように、それぞれの仔猫に固有の栄養要件を満たす必要があります。仔猫の体型を（Purina ボディコンディションシステムを使用して）自宅で定期的にチェックし、獣医の診察時にはボディコンディションスコアと体重の両方を評価すべきです。
キーメッセージ
- 仔猫には、栄養的に完全でバランスのとれた 成長期用の食餌（仔猫用）が必要です。この食餌は、骨格が完全に成熟するまで（通常は 1 歳まで）継続する必要があります。
- 仔猫は、成猫と同様、フードの粒の形状、香り、味、食感、温度に非常に敏感です。そのため、室温のウェットフードを与えることが推奨されます。
- さまざまなフードを仔猫に与えることで、次のメリットが得られます。
- 食餌の固定（特定の食餌のみを食べること）を防ぐ
- 将来食餌の変更が必要になった場合に対応できるようにする
- ウェットフードを与えると、水分摂取量が増える
- 歯の健康を促進する。ドライフードの場合は研磨作用があり、歯垢の除去を助ける
- 仔猫には牛乳を与えないでください。仔猫はラクトース（乳糖）を消化する能力がないため、下痢や消化不良を起こすことがあります。
- 猫は、1 日を通して少量を頻繁に食べることを好みます。最成長期の仔猫は、自分でカロリー摂取量を制御できます。ただし、肥満のリスクを最小限に抑えるために、給餌量の管理が推奨されます。
- 仔猫が 6 ヵ月になるまでは、1 日に最高 4 回まで少量ずつ給餌する（1 日の給餌量を 4 回に分ける）のが理想的です。
- 6 ヵ月を過ぎたら、1 日 2 回の給餌で十分です。体重の過剰増加のリスクを最小限に抑えるために、仔猫の月齢に応じた給餌量の目安を確認し、体型をチェックしましょう。
- 給餌量を決める際のスタート地点として、フードのパッケージに記載されている給餌量の目安を利用します。給餌量は、最適な体型を維持するように調節してもかまいません。
- キッチン計量器（クッキングスケール）を使用すると、フードの重さをグラム単位で計ることができます。ドライフードの給餌量の目安が 250 ml（8 オンス）の計量カップ単位で示されている場合は、必要なフード量に合ったドライフード（または成分）用の計量カップを使用します。
- 仔猫には、その仔猫用の給餌器を使ってフードを与えます。多頭飼いの場合は、家の中の複数の箇所に給餌場所を分けて設け、対立や威嚇が起こらないようにし ます。
- ウェットフードを与える場合は、長時間フードを放置しないでください。新鮮なフードを頻繁に与えることで、仔猫がフードを受け入れる可能性を高め、細菌の繁殖リスクを低下させます。
- おやつや他のフードはすべて、カロリーの増加につながることを忘れないでください。
何を与えるべきか？
- 仔猫には、栄養的に完全でバランスのとれた 成長期用の食餌（仔猫用）が必要です。この食餌は、骨格が完全に成熟するまで（通常は 1 歳まで）継続する必要があります。
- 仔猫は、成猫と同様、フードの粒の形状、香り、味、食感、温度に非常に敏感です。そのため、室温のウェットフードを与えることが推奨されます。
- さまざまなフードを仔猫に与えることで、次のメリットが得られます。
- 食餌の固定（特定の食餌のみを食べること）を防ぐ
- 将来食餌の変更が必要になった場合に対応できるようにする
- ウェットフードを与えると、水分摂取量が増える
- 歯の健康を促進する。ドライフードの場合は研磨作用があり、歯垢の除去を助ける
- 仔猫には牛乳を与えないでください。仔猫はラクトース（乳糖）を消化する能力がないため、下痢や消化不良を起こすことがあります。
いつ与えるか？
- 猫は、1 日を通して少量を頻繁に食べることを好みます。最成長期の仔猫は、自分でカロリー摂取量を制御できます。ただし、肥満のリスクを最小限に抑えるために、給餌量の管理が推奨されます。
- 仔猫が 6 ヵ月になるまでは、1 日に最高 4 回まで少量ずつ給餌する（1 日の給餌量を 4 回に分ける）のが理想的です。
- 6 ヵ月を過ぎたら、1 日 2 回の給餌で十分です。体重の過剰増加のリスクを最小限に抑えるために、仔猫の月齢に応じた給餌量の目安を確認し、体型をチェックしましょう。
どのように給餌するか？
- 給餌量を決める際のスタート地点として、フードのパッケージに記載されている給餌量の目安を利用します。給餌量は、最適な体型を維持するように調節してもかまいません。
- キッチン計量器（クッキングスケール）を使用すると、フードの重さをグラム単位で計ることができます。ドライフードの給餌量の目安が 250 ml（8 オンス）の計量カップ単位で示されている場合は、必要なフード量に合ったドライフード（または成分）用の計量カップを使用します。
- 仔猫には、その仔猫用の給餌器を使ってフードを与えます。多頭飼いの場合は、家の中の複数の箇所に給餌場所を分けて設け、対立や威嚇が起こらないようにします。
- ウェットフードを与える場合は、長時間フードを放置しないでください。新鮮なフードを頻繁に与えることで、仔猫がフードを受け入れる可能性を高め、細菌の繁殖リスクを低下させます。
- おやつや他のフードはすべて、カロリーの増加につながることを忘れないでください。
飼い主と共有するには：
追加のリソース
Armstrong, P. J., Gross, K. L., Becvarova, I., & Debraekeleer, J. (2010). Introduction to feeding normal cats. In M. S. Hand, C. D. Thatcher, R. L. Remillard, P. Roudebush, & B. J. Novotny (Eds.), Small animal clinical nutrition (5th ed., pp. 361─372). Mark Morris Institute.
Case, L. P., Daristotle, L., Hayek, M. G., & Raasch, M. F. (2011). Canine and feline nutrition: A resource for companion animal professionals (3rd ed.). Mosby Elsevier.
Lawler, D. F. (2008). Neonatal and pediatric care of the puppy and kitten. Theriogenology, 70(3), 384-392. doi: 10.1016/j.theriogenology.2008.04.019
Linder, D. E. (2017). Diets for each life stage. Clinician’s Brief. https://www.cliniciansbrief.com/article/diets-each-life-stage