このため、内科医やアレルギー専門医は、猫を手放すことや、少なくとも、家庭の主な生活空間から猫を遠ざけるようにアドバイスすることがあります1,2。
猫アレルギーの飼い主の方々の中には、新しい飼い主を探して、猫を手放したりする方もいれば、家の中の特定の部屋に猫を隔離する方もいます。これで効果が出る場合もありますが、結果が保証された方法ではありません。家の中の一部だけに猫を隔離する、あるいは猫への接触を一切断っても、アレルギー反応がなくならない場合もあります。
家の中の一部に猫を隔離することで、家の他の部分のアレルゲン量が減少するかもしれませんが、アレルゲンは家の中の空気中を移動して、衣服などの柔らかい素材の表面に吸着します。
アレルギーを軽減しようとして、猫を手放すことを選ぶ飼い主の方もいるかもしれません。 しかし、猫を手放しても、アレルギー反応を完全に予防することはできないかもしれません。
Fel d 1は、フケやダスト粒子に乗って空中を漂い、受動的に衣類に移ります2~4。 その結果、このアレルゲンは、学校、猫を飼っていない家庭、公共交通機関、公共の建物など、ほとんどいたるところに様々なレベルで存在し、これが感作済みの人にアレルギー反応を誘発するのです16,18~21。