消化管の腸管関連リンパ組織(GALT)は、身体全体の免疫系のほぼ 80% を占めています。1 このことは、消化管と微生物叢が宿主の免疫・防御において重要な役割を担っていることを裏付けるものです。
恒常性を維持するには、能動免疫と免疫寛容の絶妙なバランスが必要です。このバランスが崩れると、疾病が引き起こされる可能性があります。1-4
研究内容
ウシの初乳に含まれる生物活性物質を成犬の食餌に加えたところ、犬において微生物種の多様性が高まり、強靭かつ安定した微生物叢が育つことが示されました。5
ウシの初乳に含まれる生物活性物質を補足した食餌を与えることにより、犬の微生物叢の感染への抵抗性が強まる可能性があります。
研究内容
ウシの初乳に含まれる生物活性物質を補足したところ、犬ジステンパーワクチンの接種への反応として抗原特異的な IgG の産生が有意に増加するとともに、抗体価の持続期間が長くなり、ワクチン接種に対する免疫応答が改善したことが示されました。5
ウシの初乳に含まれる生物活性物質は、犬のワクチン応答性を高めます。
研究内容
ウシの初乳に含まれる生物活性物質を補足した仔猫では、狂犬病ワクチンに対する抗体応答が増強され、長く持続することが示されました。6
ウシの初乳に含まれる生物活性物質は、猫のワクチン応答性を高めます。
研究内容
プロバイオティクス菌株のエンテロコッカス・フェシウム(E. faecium) SF68 は、成長期の犬において IgA と IgG の産生を高め、単球活性化を促進する一方、免疫系の過剰刺激は誘発しませんでした。7,8
プロバイオティクス菌株のエンテロコッカス・フェシウム(E. faecium) SF68 は、犬ジステンパーウイルスワクチンの初回接種への反応としてナイーブ B 細胞の初回抗原刺激を増加させ、ワクチンの感染予防効果を高める可能性があります。7,8
プロバイオティクスのエンテロコッカス・フェシウム(E. faecium) SF68 は、成長期の犬において、免疫系を過剰に刺激することなく、ワクチン反応と長期的な免疫機能を改善します。
研究内容
潜在ヘルペスウイルスに感染した猫において、エンテロコッカス・フェシウム(E. faecium) SF68 を補足した群は、プラセボ群に比べ、結膜炎の観察点が有意に少ないことが明らかになりました。8,10
プロバイオティクス菌株のエンテロコッカス・フェシウム(E. faecium) SF68 は、猫において潜在猫ヘルペスウイルスの臨床経過を改善する可能性があります。
研究内容
保護猫にバチルス・コアグランス(Bacillus coagulans) GBI-30 6086(BC30)を投与したところ、上気道疾患の臨床症状を示す日数が減少したことが確認されました。11
プロバイオティクス菌株のバチルス・コアグランス(Bacillus coagulans) GBI-30 6086(BC30)は、保護猫の上気道疾患の軽減に役立つ可能性があります。
研究内容
ラクトバチルス(Lactobacillus)属の加熱殺菌された株の中には、生菌と同等の免疫調節効果を持つものがあります。12 ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)とラクトバチルス・デルブルエッキイー(Lactobacillus delbrueckii)の加熱処理混合物は、狂犬病ワクチンへの反応として糞便中 IgA 抗体値を増加させ、免疫応答を強化したことが示されました。11
有効なパラプロバイオティクスは、生菌が存在しないにもかかわらず、免疫調節のベネフィットをもたらす可能性があります。