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治療のための栄養学​

栄養の影響を受けやすい健康状態の犬・猫のニーズに関する有用な情報。

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消化器系疾患

猫の便秘と巨大結腸症​

猫の便秘は比較的よくみられる​問題です。多くの場合、1~2 回で治りますが、慢性的な便秘や重度の便秘は、重症で頑固な便秘巨大結腸症​を引き起こすことがあります。

猫の便秘の原因としては脱水が最も一般的ですが、他の疾患(大腸の閉塞、電解質のアンバランス、神経筋疾患など)が便秘の原因や一因となることもあります。具体的な治療計画に影響するため、可能な限り、便秘の根本的な原因を特定し、治療または管理することが重要です。

猫の便秘、頑固な便秘、巨大結腸症​の管理には、食事管理​が重要な役割を果たします。最も重要なポイント​は、水分、食物繊維、消化性の高さ​です。

キーメッセージ


  • 軽症から中程度の症状の​便秘を管理する場合、食物繊維と飲水量​を増やすことが改善のための重要なポイント​となります。
  • 便秘の猫の多くは脱水症状を起こしており、大腸からの水分吸収が進み、乾燥した硬い便が残ります。適切な水分補給を行い​、便を柔らかくし、水分摂取量を増やすための選択肢は次のとおりです。
    • ウェットフードを与える(缶詰、パウチ​など)
    • フードに水を加える
    • 水皿​の数を増やす
    • 特別に栄養調整された経口補水液​を与える。
  • 食物繊維(理想的には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の組み合わせ)を増やすと便秘の猫に有効な場合があります。水溶性食物繊維は便の水分量を増やし、不溶性食物繊維は便のかさを増やし、結果として大腸の蠕動運動と排便反射​を改善します。食物繊維の摂取量を増やす場合は​、水分を十分に飲ませる​ことが非常に重要です。
  • 巨大結腸症​の猫には、便の量を減らすために消化率の高い食事を与える必要があります。
  • フード​の変更が必要であれば、猫が新しい食事をスムーズに受け入れられるように​徐々に切り替えていく​必要があります。
カンバセーション・スターター
会話のきっかけ

「水分補給を維持することは便秘の猫の管理に重要です。水分の多させる​与えることも、猫の水分補給の 1 つの方法です。また、家の中の水飲み場の数や種類を増やしたり、水の嗜好性を高めたりして、猫が水を飲むように促す方法もあります。また、便が定期的に出るように、繊維の量が調整された​キャットフードへの変更の検討も必要な場合があります。」

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ペットの水分補給

水は健康に欠かせません。ペットはどのくらいの量の水を飲むべきでしょうか、猫と犬では違いがあるでしょうか、どのように水を飲ませたらよいでしょうか。

6 ~ 10 分

ペットの水分補給:猫や犬における水分バランスの管理戦略

水は不可欠な栄養素であり、生存に最も重要な栄養素と考えられます。多くの脂肪やタンパク質の損失に耐えられる動物であっても、わずか 10~15% の体内の水分の損失が死亡につながる可能性があります。

20 分以上

ペットの水分補給

ペットの水分のニーズを見落としてはいけません。

1 ~ 5 分

ペットフード中の食物繊維

健康的な消化をサポートするため、人間の食事においては高食物繊維食が推奨されることが多くあります。ペットフードにおける食物繊維の役割とはどのようなものでしょうか。

6 ~ 10 分

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ペットの水分補給

水は健康に欠かせません。ペットはどのくらいの量の水を飲むべきでしょうか、猫と犬では違いがあるでしょうか、どのように水を飲ませたらよいでしょうか。

6 ~ 10 分

ペットフード中の食物繊維

健康的な消化をサポートするため、人間の食事においては高食物繊維食が推奨されることが多くあります。ペットフードにおける食物繊維の役割とはどのようなものでしょうか。

6 ~ 10 分

ペットフードの切り替え - 猫

新しい食事の切り替えを徐々に行うことで、消化不良が発生するリスクを最小限に抑えることができます。

1 ~ 5 分

補足情報​

Benjamin, S. E., & Dobratz, K. J. (2020). Retrospective evaluation of risk factors and treatment outcome predictors in cats presenting to the emergency room for constipation. Journal of Feline Medicine and Surgery, 22(2), 153–160. doi:10.1177/1098612X19832663

Chandler, M. (2013). Focus on nutrition: Dietary management of gastrointestinal disease. Compendium: Continuing Education for the Veterinarian, 35(6), E1–3.

Davenport, D. J., Remillard, R. L., & Carroll, M. (2010). Constipation/obstipation/megacolon. In M. S. Hand, C. D. Thatcher, R. L. Remillard, P. Roudebush, & B. J. Novotny (Eds.), Small animal clinical nutrition (5th ed., pp. 1117–1126). Mark Morris Institute.

Linder, D. E. (2017). Featuring fiber: Understanding types of fiber and clinical uses. Today’s Veterinary Practice, 7(1), 69–74. https://todaysveterinarypractice.com/acvn-nutrition-notesfeaturing-fiber-understanding-types-fiber-clinical-uses